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サバイバー ㉔

前回の続き・・・。

待機スペースで待つことしばし・・・。


看:「 1 番の方、こちらへどうぞ。」


薬剤投与室へ呼ばれる。


私:「はい。」


看:「こちらへお掛けになってお待ち下さい。」


私:「はい。」


ここからは裏話である。


私の目の前には、 技師 2 人が部屋を出入りしながら作業を進めている。


看護師は声のみが聞こえる所にいる。


技:「血糖値出た~?」


看:「あ~見て来ます。」


技:「えっ?まだなの~?」


看:「出てました。」


技:「大丈夫?」


看:「 OK です。」


声:「私の聞こえない所でやってほしかった・・・(笑)。」


名前と生年月日の確認は省略する。


技:「それでは今から薬剤を入れていきます。」


私:「はい。」


放射線の投与と言うからどんなものかと思ったら、意外に普通の注射だった。


技:「はい、少しチクッとします。」


私:「はい。」


技:「はい。終わりました。」


私:「はい。」


技:「待機室へ移動して、 1 時間ほど安静にして下さい。」


私:「はい。」


待機室へ移動する。


リクライニングチエアを倒し横になる。


前述したが、 PET 検査では、身体を動かすと筋肉に FDG が集積しやすくその部位の正確な評価が難しくなる

ため「安静でいること」が指示されまる。


下記は、その際に控えたほうが良いらしい・・・。


・スマホを見る

・本を読む

・音楽を聴く

・ものを食べる(笑)

・会話をする

・動き回る

・ぐっすり眠る


スマホの閲覧や読書、音楽を聴く、会話など身体を動かさない行為であれば問題ないように思えるが、これらも眼球やあごの筋肉、脳の神経などを使い、その部位に FDG が集積しやすくなることが指摘されているため控えることが指示されるようだ。


目を閉じて休んでも構わないが、睡眠中の無意識な歯ぎしりやいびきもあごの筋肉を使うので、眠り込むことがないよう指示している医療施設もあるそうだ。


大阪国際がんセンターでは、眠ってはいけないとまでは指示されなかったが・・・。


水を飲んで、トイレに行って、ぼ~っと過ごしていると、他のブースに人が来たようだ。


多分、 30 分位経ったのだろう?


私が再検査でなければ、そのまま、 1 時間の安静時間になる。


声:「いかん・・・。いかん・・・。頭を使っちゃ・・・(笑)。」


その人がしばらくしてトイレに立った。


もちろん、ブースの陰になって見えはしない。


1 時間ほど経ったのだろう。


アナウンスが入った。


ア:「 1 番の方、検査室へお入りください。」


私は、検査前のトイレに向かった。


洗面台に、レジ袋と飲み捨てられたペットボトルが散乱していた。


ごみ箱が無いわけではない。


洗面室の隅に置いてある。


声:「は~っ・・・。自分のことしか考えられんのだろうか?いや、いかん・・・。いかん・・・。余計なことを考えては・・・。」


まあ、これは遊び半分に思ったことだが・・・(笑)。


検査室の前に行き、ノックして中に入る。


名前と生年月日の確認は省力する。


技:「それでは、これから PET での検査を始めます。」


私:「はい。」


技:「再確認ですが、身に付けられているのは無いですね?」


私:「はい。」


技:「それではこちらで横になって下さい。」

私:「はい。」


技:「動かないようにベルトで固定しますね~。」


私:「はい。」


技:「検査時間は 30 分位です。」


私:「はい。」


技:「体を動かさないようにリラックスした状態でいて下さい。」


私:「はい。」


技:「はい。撮影を開始します。」


私:「はい。」


マシンの中に吸い込まれていく・・・。


30 分ほど経ったのだろう?


技:「はい。これで終了です。」


私:「はい。ありがとうございます。」


技:「回復室に戻って安静にお過ごしください。」


私:「はい。」


技:「アナウンスをしますので指示に従って下さい。」


私:「はい。」


回復室へ戻り、横になる。


30 分ほど経ったのだろう。


ア:「 1 番の方、検査終了です。退室して下さい。」


私は、更衣室へ向かい、着替えてアイソトープ診療科を後にした。


今日はこれで終わりなので、会計へと向かう。


24,970 円


声:「 PET 高っ!!」


まあ、致し方ない・・・。


因みにだが、 PET は単独で診断されるわけではない。


CT の映像で形の異常を診て、 PET の映像でブドウ糖代謝などの機能から異常を診る。



左: CT 画像、右: PET 画像


がん細胞は、右のように光るようだ。


しかし、早期の肺がん等は、ブドウ糖代謝の低い“がん”で、 PET でもほとんどとらえることができないそうだ。


一方、肺がんの中でも、非常にブドウ糖代謝が高く、 18F-FDG が豊富に集まる“がん”もあるらしく、このような“がん”は、進行が早く転移しやすい“がん”で、悪性度が高いため要注意となるそうだ。


つまり、 PET では、“がん”でブドウ糖がどの程度使われているか、 18F-FDG がどの程度集まるかどうかを見ることにより、がんの性質を予想することが出来るということらしい。


まあ、私の場合は、初期らしいので転移があるかどうかに重きを置くのではないだろうか?


次回へ・・・。

 

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