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サバイバー ③


前回の続き・・・。


◆◆病院から帰り、とりあえず舌の赤く炎症している部分に痛快を塗ってみる。


10 月 29 日、毎食後、歯磨きの指示を受けたので歯磨きをし、就寝前に痛快を塗る。変化なし。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


10 月 30 日、毎食後、歯磨き。就寝前、痛快の塗布。変化なし。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


10 月 31 日、毎食後、歯磨き。就寝前、痛快の塗布。変化なし。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


11 月 1 日、毎食後、歯磨き。就寝前、痛快の塗布。炎症がやや治まる。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


11 月 2 日、旅行のため、昼は歯磨きできず。朝晩のみ。就寝前、痛快の塗布。炎症部が少なくなるのが見て取れる。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


11 月 3 日、旅行のため、昼は歯磨きできず。朝晩のみ。就寝前、痛快の塗布。炎症部がかなり治まる。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


11 月 4 日、旅行のため、昼は歯磨きできず。朝晩のみ。就寝前、痛快の塗布。炎症部がかなり治まる。舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛い。


11 月 5 日、朝歯磨き後、炎症は収まってきたのに、舌で歯に挟まったものを取ろうとすると痛いのは何故なのだろうと、舌の裏を見て絶句・・・。


舌の裏に 2cm 前後の白い腫瘍らしきものを見つける。





グロテスクなのでモザイク処理させていただいた。


このとき初めて、最初に行った歯科医、次に行った◆◆病院で告げられた腫瘍の意味が初めて分かった・・・(笑)。


痛快で炎症が収まってきていたので、「がんじゃなきゃりゃ良いなあ・・・。」と思っていた矢先の発見である。


内心、ショックだった。


しかし、昨年、がんの特集を寄稿した際に、がんになった時の心得みたいなものを寄稿していたので、ショックは受けたもののあるがままを受け入れられた。


取り合えず、家内にも報告せねばならない。


2F リビングに行き、家内へ話しかける。


私:「ちょっと見てくれ。」


家:「うん?どうしたの?」


私:「ほれ・・・。」


家:「えっ・・・!!!」


私:「舌の側面の炎症が問題じゃなくて、舌の下に腫瘍があったみたいやわ。」


家:「・・・(絶句)。」


私:「舌の裏なんかなかなか見んから全く気付かんかったわ。」


家:「え~っ・・・。そんなんなっても気づかんかったん?」


私:「ああ・・・。まったく・・(笑)。」


家:「ごめんねぇ。私も気づいてあげられんで・・・。」


私:「いや、本人が気づかんのやから無理やって・・・。」


家:「でも・・・。」


家内は元歯科衛生士だから、余計に責任を感じているのだろう。


・・・とはいえ、夫婦でも口の中を見せ合いはしないのが普通だろう(笑)。


私:「まあ、仕方ない。こんだけの大きさだったらがんで間違いないと思うわ。」


家:「・・・。」


私:「明日が診察だから、はっきりするわな。」


家:「うん・・・。」


私にしたら、目標がはっきりしたので対処のしようがあるといったところで、ある意味スッキリした。


腫瘍々々と言われていたのが、舌の内部でなく、舌の外部で見えるところにあるのだから・・・(笑)。


声:「切りゃ良いだけのことじゃろ。」


・・・とは言うものの、頭の中では、浸潤していないことを願うばかりだった。


取り敢えず、即入院という体制を整えるため、キャリーバッグに着替え等を詰め込む。


11 月 6 日、 8 時、渋滞も考慮して、早めに出かける。


一号線バイパスから阪神高速守口線へと乗り入れる予定だった。


しかし、案の定、高速手前の案内板に、大阪市内に入った少し先からから渋滞の案内が出ていた。


時間に余裕を持っていたので、そのまま、高速を使うことにする。


大阪に住んで、十数年経過するのだが、家内は相も変わらず大阪に不慣れで、見舞いに来る際に、一番わかりやすい道を覚えてもらうためでもある。


渋滞に若干のいら立ちを覚えつつ、 9 時 15 分、ようやく、阪神高速東大阪線 法円坂出口から高速を降りる。


ナビでは、高速を降りると、直進して、かなり先を左折するような指示が出ている。


ただ、私の頭のナビは、高速を降りて、すぐを左折したほうが良いように判断。


一般道と合流する道を左に寄せていく。




これが合流地点なのだが、いささか複雑である。



私が利用した時は、一般道路にかなりの車列が出来ていて、高速からの合流は難しそうだった。


私:「俺はこの車列に合流するけど、〇〇(家内の名前)はナビ取りに直進して、左折して戻った方が無難かもしれんなあ。」


家:「うん。そうする。」


私は、合流後、左折して、大阪国際がんセンターを目指す。


当然だが、初めてくるので、入り口を探していると、交通整理の方が二人いた。


声:「どうやらここらしい・・・。」


交通整理の人の誘導に合わせて、駐車場へと入っていく。


9 時 20 分、余裕をもっての到着である。


私:「即入院かどうかもわからんし、荷物は後からで良いじゃろ?」


家:「うん。そうね。」






この画像は病院の案内をを使っているので、人も映っておらず狭く感じるが、実際は、人も大勢いて、ごった返していた。


私:「(小声で)え~っ・・・。がん患者ってこんなにいるんだ・・・。」


家:「(小声で)ホントやね~。」


いや、率直な感想であった・・・。


総合案内で尋ねる。


私:「初めての受診なんですが・・・。」


係:「 この奥の 2 番窓口で受付をしてください。」


私:「ありがとうございます。」






2 番初診受付で受付を行う。


ここでもマイナ受付だった(笑)。


すっかり、慣れっこである。


受:「佐々田さん。それでは 2階 23 番窓口 頭頸部外科に行ってください。今日は、一日、お名前でなく番号でお呼びします。佐々田さんは、 ○○○ 番です。」


次回へ・・・。



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